本文へスキップ

福島県天栄村湯本地区の自然を「調べ」「守り」「活かす」
一般社団法人湯本森・里研究所(ゆもり研)

湯本についてABOUT YUMOTO

ゆもり研の活動拠点である、福島県天栄村湯本についてご紹介します。

湯本の地理・歴史

活動報告写真

福島県天栄村湯本は、猪苗代湖の南の山間地に位置します。「湯本」の名の通り湯本温泉(岩瀬湯本温泉)、二岐温泉、野仲温泉の三つの古い歴史を持つ温泉があります。野仲温泉は地元住民しか入れませんが、湯本温泉、二岐温泉は温泉旅館街です。湯本温泉は茅葺の古民家の旅館が立ち並び、素朴な田舎の雰囲気が特徴。二岐温泉は渓谷に開けた野趣あふれる温泉が特徴です。いずれも漫画家つげ義春が訪れ絶賛し、今でもファンの人たちが訪れます。
2016(H28)年には環境省により「国民保養温泉地」の指定を受けました。


活動報告写真

湯本は日本海に注ぐ阿賀野川の水系で、気候的にも冬は積雪が多い日本海側の特徴があります。また内陸で標高が高い(500m以上)ため、年平均気温は約9℃、冬季の最低気温は-20℃を下回ることのある寒冷地です。
村のシンボルでもある二岐山は14万〜9万年前に活動した火山で、日本三百名山にもなっています。
農業用人造湖である羽鳥湖周辺と白河布引山は「羽鳥湖高原」とよばれ、ゴルフ場やスキー場、別荘地等があるレジャー地帯です。


活動報告写真

地域内では縄文土器が出土することから、当時から人が暮らしていたことがわかります。平安時代を舞台とした「星三兄弟」の伝説もあり、古くから温泉地として栄えていました。
地域内には木椀を作る「木地師」の集落遺跡が2つあり、森林資源が豊富だったことがわかります。また第二次大戦中から森林鉄道が敷設され、その豊富な森林資源が利用されてきました。
かつては馬産地としても知られ、湯本集落内には馬の競り市が開かれました。日清戦争後には現在の羽鳥湖高原一帯に旧陸軍軍馬補充部が置かれました。



湯本の自然

活動報告写真

二岐山周辺はブナとアスナロの巨木からなる極相林。一方、集落周辺や羽鳥湖高原は、人々が田畑を耕したり、炭焼きを行ったり、馬の放牧をしていた「里山」の環境が広がっています。湯本地区には原生林的な極相林から「里山」まで、多様な自然環境があります。
湯本地区は、環境省の「重要里地里山500」に選定されています。


活動報告写真

多様な環境には多様な生物がいます。湯本地区では環境省や福島県が絶滅危惧種に指定する生物が多数確認されています。そんな生物多様性の保全に、湯本地区では身近な観光施設が陰ながら貢献しているのでは、とゆもり研では仮説を立てており、今後調査する予定です。


活動報告写真

山深い湯本地区ですが、人口減少や農林業の担い手不足によって、「里山」的な環境が維持できず、急速に環境が変化してきています。また20年ほど前まではいなかったイノシシやシカといった大型哺乳類が増加しており、農業被害や森林環境へ影響を及ぼしつつあります。ゆもり研では、こうした湯本地区の環境の変化をリアルタイムで調査することで、保全活動やそれを活かした活動につなげ、持続可能な地域づくりに貢献して行きたいと考えています。


一般社団法人湯本森・里研究所

〒962-0621
福島県岩瀬郡天栄村大字湯本字居平26 湯本写真館内

TEL: 070-5433-4074
FAX: 0248-84-2332
e-mail: info@yumoriken.com